このページでは
新人薬剤師が辛い時の対処法を紹介しています。
こんにちは!
今回は新人薬剤師が職場で辛いと感じる瞬間とその対処法についてお伝えします。
皆さんは職場で辛いと感じた経験はありませんか?
僕は入社当初から、辛くて辛くてたまらない時期が2年間続きました。
大学生という楽しい時代から一変して職場では辛い思いをする。
なかなか精神的にハードですよね。
僕と同じように、職場が辛いと感じている新人薬剤師は結構いると思います。
皆さんにも当てはまる事例が出てくるかもしれません。ぜひ最後まで読んでみてください。
仕事で何をしなければいけないかが分からない
新入社員の皆さんは職場について完全なる無知です。
そのため職場に貢献するために何をしなければいけないのかが分かりません。
忙しい職場で自分が何をすればいいか分からない状態になると結構辛いです。
考えなくても分かることですが、新入社員が何も分からないということは当たり前です。
仕事が出来ない新入社員を見て足手まといだと思うような人はまずいません。
そんな人が仮にいたとしたらその人の方がやばいです。職場でも浮いた存在でしょう。
うちの薬局には新人にきつく当たる先輩がいました。
でも周囲から勝手に嫌われて辞めていきました。
とはいえ辛いものは辛いですよね。
自分だけだと何もできない。
先輩に指導してもらいながらだと先輩の時間を奪ってしまって申し訳ない。
指導してもらっている間に先輩の仕事が溜まっていく。
こう考えてしまって気持ちが落ち込むことは新人あるあるです。
しかし新人にとっては、仕事を覚えることが最重要な仕事なのです。
指導してもらっている時間は決して先輩の時間を奪っているわけではありません。
これを機にあなたが1つでも仕事が出来るようになれば、先輩が今後楽を出来るようになります。
むしろ先輩の未来の時間を生み出していると言っても良いくらいですね。
なので新入社員の皆さん、先輩にはどんどん質問してどんどん成長していってください。
しかしながらある程度タイミングを見計らうことも大事なので注意してくださいね。
求められる知識がまるで身についていない
新入社員は職場で求められる知識が身についていません。
入社試験を経て、それなりに戦っていけると思って入社した先で通用しない。これは結構辛いですね。
たとえば新卒で薬局薬剤師になったとしましょう。
6年間学んでその集大成である国家試験に合格し、晴れて薬剤師になりました。
国家試験に合格するだけの知識を既に身に着けているわけですからそこそこプライドもあります。
しかし国家試験で得た知識だけでは薬局では戦っていけません。
座学で学んだ理論を積み上げた知識と、臨床で使う患者さんのための知識はやはり違います。
患者さんにとっては薬理作用なんてどうだっていい事なんです。
僕たちが理屈も知らずにスマホを毎日触っているのと同じことだと考えてください。
ロキソニンがCOXを阻害してプロスタグランジンの生成を抑制するから痛みに効きます。
投薬中にこんな事を言われたって、患者さんはピンときませんし聞き流します。
ロキソニンを食前に服用すると胃が荒れるかもしれないから食後に多めの水で服用してください。
このような患者さんの生活に直で関わってくる知識をお伝えしてこその薬局薬剤師です。
我々の仕事は薬の知識を伝えることではなく、患者さんのQOLを上げる事なんです。
話が脱線してしましましたが、国試で学ばなかった患者さんのための知識を薬局では使います。
薬局に限らず、他の職場でもそこにあった知識を入れなおさなければいけません。
求められている知識が違うのです。だから最初は辛いと思います。
拘束時間は長いし、仕事を覚えなければならないし、学んできた知識だけでは通用しない。
最初は求められている知識が身についていませんでした。
今までやってきたことは何だったのだろうと辛かったです。
したがって結論は、上述した通りに先輩や上司に教えを請いましょう。
今まで学んできた事と職場で学んだことが繋がった時、あなたは急成長することでしょう。
先輩や上司と打ち解けられない
薬剤師の多くはコミュニケーションが苦手です。向こうから話しかけてくれない場合があります。
先輩や上司となかなか打ち解けられずにいると精神的にきついです。
上記の通り先輩や上司から距離を詰めてくれないことは結構な頻度であります。
新人だからと言って向こうから仲良くしてくれるとは限りません。
そしてお互いが距離を測りかねたまま時間だけが過ぎると気まずい時間だけが過ぎていきます。
しかし周囲と打ち解けられないと困ることは、寂しいということだけではありません。
分からないことがあっても質問し辛い
ミスをしたときに報告がし辛い
この状態は非常にまずい状況です。
分からないことを質問せずに放置していると簡単な作業でも膨大な時間をかけてしまいます。
また分からないままとんでもない失敗をしでかすリスクもあります。
そしてミスを報告できずにいるとその被害が加速度的にどんどん大きくなっていくのです。
ミスも最初の内なら先輩が何とかカバーしてくれるでしょう。
しかし時間をかけすぎると次第にどうしようもなくなってしまうのです。
こんな状況から脱するためには自分から積極的に話しかける努力をしましょう。
自分から話しかけなければ何も変わりません。
コミュニケーションがとるのが苦手な人も安心してください。
なにも会話を盛り上げろというわけではありません。
毎日のあいさつやちょっとした雑談。出来ることを少しずつやっていきましょう。
後輩が自分から話しかけてくれて嫌いになるような先輩はいません。
少しずつでも構いません。先輩や上司に話しかける努力をしてください。
関連記事
先輩や上司から理不尽に叱責される
世の中には鬼のように厳しい先輩上司が山のようにいます。
大きすぎる責任感から後輩のミスが許せずに厳しく叱責する人も少なくありません。
学生の内はあまり怒られることがなかった分、なかなかきついダメージを受けます。
基本的には入社当初はミスに対してのみの叱責ですが、日を追うごとに変化していく場合があります。
叱るほどの事でもないミスに過剰に反応したり考え方の違いに露骨に嫌悪感を示してきたりします。
こうなるともう先輩自身でも歯止めが利かなくなっているのです。
新人の時に先輩がこれだと非常に厄介です。
イレギュラーな事態が発生した時には、その先輩の指示を仰がなければいけない場合もあります。
先輩に質問をしなければ、勝手に判断するなと叱られます。
先輩に質問をすれば、少しくらい自分で考えられないのかと叱られます。
こんな八方塞がりな状態を何度も見ましたし何度も経験しました。
ではこの状態の打開策はあるのか。
長期的に考えるのでしたら、しばらくは我慢するという手もあります。
先輩が叱ることにつかれるか、あなたが実力をつけるか、職場内異動で離されるかします。
しかしながら短期間での解決を望むのなら、正攻法では太刀打ちできないでしょう。
より上層の上長に相談するか、いっそ転職するかしかありません。
僕は個人的には辛い職場にいても仕方がないので、さっさと転職してしまうことをお勧めしています。
しかし現代日本では、転職をして逃げることが悪だとされている風潮があります。
最初の職場で最低3年は働かなければいけない
今の職場でダメならどこに行ってもダメに決まっている
辛いことから逃げずに乗り越えた先にこそ成長がある
このような考え方を僕は真っ向から否定します。
たしかにちょっとやそっとの苦労から逃げ出しているようでは話になりません。
しかし、本当に辛いことからは逃げてもいいのです。
人は、職場で受けた人間関係のストレスから回復するのに数年かかると言われています。
職場でのストレスが強いほど心血管疾患リスクが高くなるとも言われています。
心と身体を壊してしまう前にさっさと逃げてしまいましょう。
あなたの命を懸けるほどの価値が今の会社にはありますか?よく考えて決断してください。
薬剤師になったあなたは他の職種よりも圧倒的に転職がしやすい立場にいます。
せっかくのメリットを有効に活用しましょう。
あなたに合う会社は外の世界にたくさんあるはずです。
まとめ
今回は新人薬剤師が辛いと感じる瞬間とその対処法についてお伝えしました。
仕事で何をしなければいけないかが分からない
求められる知識がまるで身についていない
先輩や上司と打ち解けられない
先輩や上司から理不尽に叱責される
いくつかのパターンを紹介しましたが、個人の力では太刀打ちできないような場面もあります。
そういった場合には逃げることも選択肢に入れておいてください。
社会人になったからと言って幸せを求めてはいけないわけではありません。
社会人としての責任より前にあなたの人生の責任を果たしましょう。
おすすめ書籍
最後に処方薬や人間関係の勉強をする際にお勧めの書籍を紹介します。
薬の比較と使い分け
僕が薬剤師になってから初めて購入した参考書です。
薬効ごとにその用途や使い分けを詳しく解説しています。
非常に分かりやすくまとめられており、初めて買う参考書にはうってつけです。
薬がみえる
“みえるシリーズ”は、すべての人にお勧めすることが出来る参考書です。
このシリーズでは薬理や病態を解説しており、薬と病気を繋げて学ぶことが出来ます。
嫌われる勇気
この書籍は、アドラー心理学を生年と哲人の会話形式で解説した1冊です。
全ての悩みは対人関係だと言い切り、また人はこの瞬間から幸せになれると説いています。
僕はこの書籍のおかげで人間関係に対する考え方がかなり変わりました。
伝え方が9割
コミュニケーションをとるうえで、必要になってくるのが伝える技術です。
元々は文庫本だったのですが、その人気から漫画版が出版されました
著者はコピーライターなのですが、仕事で用いている技術を惜しみなく公開してくれています。
超一流の雑談力
コミュ力を学ぶために、皆さんが期待しているものはこの本に集約されていると思います。
仕事でもプライベートでも雑談は必ずしますよね。ぜひ読んでみてください。
では、今回はここまでです。皆さんお疲れさまでした。
コメント