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外用薬の塗布の方法について学べます!
こんにちは!
今回は外用薬の塗布の方法3種についてそれぞれ勉強していきます。
皮膚科を門前に構える薬局で働いている新人薬剤師の皆さん
皆さんは外用薬の塗布の方法について、いくつか種類があることをご存じでしょうか。
実は大きく3種類の方法があります。
単純塗布 単純に1種類の薬剤を塗る方法
重層塗布 複数の薬剤を同じ場所へ単純塗布、もしくは2種類目を布へ塗布して貼付する方法
密封療法 外用薬塗布後にポリエチレンフィルムで密封する方法
単純塗布
単純塗布とは、指の腹で皮膚外用剤を取り、単純に塗り広げる方法を指します。
最も一般的な手法であり、誰もが使用したことのある方法かと思います。
特に考える必要がないため簡単な作業になります。
重層塗布
重層塗布とは、複数薬剤を同じ場所へ塗布、または2種類目を布へ塗布して貼付する方法を指します。
複数薬剤を使用するため、単純塗布よりも効果が期待できます。
とはいえ単純に作業が2倍に増えます。幼いお子さんへ使用するのは大変ですよね。
有名な重層塗布の使い方が、亜鉛華軟膏とステロイド外用薬の重層です。
浸潤の多い湿疹に対して、ステロイドで湿疹を抑え、亜鉛華軟膏で分泌液を吸収します。
通常はガーゼに亜鉛華軟膏を塗布して使用します。
しかし、ボチシートという既に亜鉛華軟膏が塗布されたガーゼ型の医薬品もあります。
密封療法
密封療法とは、外用薬塗布後にポリエチレンフィルムで密封する方法を指します。
通常より薬剤の吸収が良く、大きな効果が期待できます。
ただし、添付文書上に使用不可が記載されている薬剤があるため注意が必要です。
この手法は、皮膚からの水分蒸発を防ぐことで角質層を水和させます。
角質を水和させることで皮膚の薬剤透過性が高まり、より大きな薬効が期待できるのです。
その大きな効果から、ステロイド外用剤を用いる際は注意する必要があります。
まとめ
今回は単純塗布、重層療法、密封療法について勉強しました。
それぞれに意義があり、患者の病態やライフスタイルに合わせて使い分けます。
これらの使い分けの知識があれば、皮膚科門前の新人薬剤師としては一目置かれることでしょう。
新人薬剤師の皆さんにはぜひ、これを機に皮膚科領域の勉強に励んでいただきたいと思います。
僕も負けじと勉強を重ねていくつもりです。
では、今回はここまでです。皆さんお疲れさまでした。
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